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【日本商業新聞 コラム】-779- フェアトレード

日本商業新聞
6 分前
読了時間: 3分

アサイーというブルーベリーに似た南米産の果実が日本人の健康志向に合って流行っている。そして店の主は「フェアトレード」のお墨付きのあることもその理由だと自慢する。


でもひねくれ者の団塊農耕派は疑っている。アサイーの木は細く高く、果実は高いところに成っている。だから体重が軽くなければ登れない。それを裏付けるかのように「日常的に仕事をしている」と現地の子どもたちが白状している。なのに日本のレストランでは堂々とフェアトレードをウリにする…、認証機関が発行するマークを鵜吞みにしているのだろうが、そのからくりを不思議に思うのは団塊農耕派だけではないだろう。


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フェアトレードをウリに日本に輸入されるのはコーヒー豆やコットンが主で、化粧品原料は僅かしかないが、モロッコで採れるアルガンオイルはその代表例だ。


原料説明のリーフレットの大半はモロッコの子ども達が労働から解放される美談話に費やされ、肝心の品質説明は二の次になっている。児童労働がなくなれば必然的に人件費が高くなる、だから商品が高いのは当たり前と言う理屈に納得し、消費者は喜んで財布の紐を緩める。認証機関の素性や認証結果の信憑性を疑う消費者は稀だ。


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認証機関はフェアトレードの分野に留まらず、原料のオーガニック認定など化粧品業界にも深く巣食っているが、いずれも行政の規制の及ばない非公式な団体であることから、中には疑わしいもの、すなわち美名にただ乗りするビジネスライクな団体が少なからず存在する。


彼らの所業はニセの博士号を売るようなものだが、博士号がいずれその人の言動や実績でバレてしまうのに対して、化粧品に付いたお墨付きはいつまでも消費者の頭の中に居続けてしまう。そう認証マークの乱発は消費者を裏切る背反行為につながる。


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そもそも日本の生産活動や商道徳はお墨付きなど要らないくらい高質なものであることを忘れてはならない。オーガニックでもない原料を使ってオーガニックコスメを名乗る会社などめったに無いし、児童労働をさせているというニュースも聞いたことがない。メーカーは過剰ともいえるコンプライアンス意識をもって企業活動を展開している。


種々の規制やお墨付きによる保証が必要なのは商モラルが低下した先進国や貧しく人権が守られない発展途上国であり、日本がその土俵に下りて自制する必要など全くないのである。


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認証ブームには懸念すべきことがある。認証に値しない会社ほど認証の蜜を欲しがり、実績十分でその名に恥じない会社は安易に飛びつかない。そうなると認証は会社優劣の評判を逆転させ、消費者の選択眼を曇らせてしまう。これは由々しきことで、当局がいつまでも「我れ関せず」の姿勢でいるのは許されない。認証商売の現状を精査して欲しい。


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ところで認証を得るにはまずお金が必要で、維持していくにも必要で、商品にマークをつければ売り上げに応じて使用料を払わなければならない…、これはどの認証団体でも同じだが、ある団体の決算を見ると、認証料の半分は組織の人件費に消え、肝心な「認証に値するかの調査」にお金が使われている形跡がない。


認証制度とは「正義」や「規律」ではなく「商売」ではないかという疑念は拭いきれない。

(団塊農耕派)

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