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【日本商業新聞 コラム】-745- それでもトランプを支持する人たち

  • 日本商業新聞
  • 35 分前
  • 読了時間: 3分

癪に障るのでこのコラムでトランプのことを話題にするのは止めるつもりでしたが、余りにひどい傍若無人ぶりにペンが勝手に動いてしまいました。汚いもの見たさに閉じた目を開いてしまう、そんな心境です。



まさにギャングの手法で、これが一国の、それも最強国の大統領のやることかと思います。

でもこの男の正体を知ればありえることでした。


「政治はディールだ」と言ってはばからず、思いつくまま弱者をいたぶり、ノーベル平和賞まで欲しがる、こんな恥知らずの男に振り回される世界はコロナ禍の時代よりずっと不幸かもしれません。ただその責任はひとえに選んでしまったアメリカ国民にあります。アメリカ人はベネズエラやグリーンランドの人、そして心ならずも国外に追放された善良な移民に謝る必要があります。



しかし利己主義を嫌い、利他主義を美徳として実践する日本人でも、心の底には「おのれ可愛さ」という悪魔がいます。そして本音と建前を使い分けます。民主主義を否定すれば叩かれるのでリベラルを装いますが、それでは自分の利権にならないので、極論を吐く過激分子を裏で操って、自らが優位になるように意見を言わせます。企業でも一本気で雄弁で、噛ませ犬に向いたヒラ役員が居て、トップの懐刀として使われることがあります。


ひょっとしたらトランプはアメリカ人にうまく利用されているだけのことかもしれません。怠け癖が災いして今の境遇になったのに移民のせいにするラストベルトの白人たちは「短絡的なトランプならば、荒業を使って私たちの身勝手な願望を満たしてくれる」とひそかに思い、トランプに票を入れるのかもしれません。道徳的な負い目を感じても「悪いのは私たちではなくトランプだ」という逃げ道が用意されているのですから、きれいごとを唱えるだけで一文の得にもならない民主党の候補になびくはずはありません。



今世界中に「○○ファースト」という利己主義が氾濫しています。そしてその戦術がロシアやイスラエル、そしてトランプのアメリカに見られるように暴力的になっています。


嘆かわしいことに日本まで「強い国」を目指すようで、外国人へのさまざまな規制や防衛予算の増額など、それぞれの大臣が国粋的な政策を掲げようとしています。高市総理の台湾有事の発言も日本を良く知る人ならそれほど問題のある内容ではないとわかるのですが、中国の反発は尋常ではありません。駆け引きだけでなく、本気で日本の右傾化を感じ取っているのかもしれません。



日本でも総理の脇の甘さを利用して昔風の強い日本の復活を願う層はいますが、トランプのように戦利品を目的にせず、ノスタルジアの域を出ていないので、当分は世界が認める「穏やかで何も決めない国」のままで居られると思います。


でもそうだとしたら日本は取り残される危険があります。政治に愛情や美学を求めるのは間違いで〝弱肉強食こそ政治の原点〟だと言う人が居ますが、悲しいかなその流れを否定できない時代に入っています。いまこそ日本の立ち位置を明らかにする時だと思います。アメリカのポチのままで居るか、日本古来の利他主義の美学を世界中に啓蒙していくか、どちらにしても一筋縄ではいきませんが、急がなくてはならないと思います。

(団塊農耕派)

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