【日本商業新聞 2026年7月13日号】2026年上半期ベストセラー総括
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日本商業新聞は、全国8店舗の化粧品専門店で週別に売上実績が高かったメーカー上位5社と、そのメーカーで最も販売個数が多かった商品を紹介する「週間ベストセラー」を掲載している。
2026年上期(1~6月)では、メーカー16社が11カテゴリーにわたり、1万8410個を販売。美類別やメーカー別登場回数、1位獲得数や販売個数を集計・分析した。美容液や化粧水などのスキンケア関連が強い存在感を示した他、各社の傾向やカテゴリーを代表するヒット商品の特長などが浮かび上がってきた。上期の状況を各種データをもとに読み解いていきたい。(半沢健一)
■最多登場は「美容液」 - スキンケア関連商品が軸
まず【表1/月別美類登場回数】では、上期に登場した商品を6カ月間月ごとに11カテゴリー(美容液・ベース・化粧水・乳液・その他・洗顔&クレンジング・クリーム・ヘアケア・ポイント・オイル・美容食品)で集計した。
登場回数が最も多かったカテゴリーは「美容液」で221回(構成比21.3%)。中心商品は、コーセー「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」でカテゴリー全体での登場回数は90回、40.7%を占める。
2位が「ベース」で203回(同19.5%)。最も登場回数の多かったのが、資生堂「クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュールn」で、カテゴリー全体での登場回数は95回、46.8%を占めている。
3位が「化粧水」で137回(13.2%)。アルビオン「アルビオン 70THアニバーサリーキットA」が最も多く、カテゴリー全体での登場回数は33回、24.1%。
続いて「乳液」と「その他」で111回(同10.7%)、「洗顔&クレンジング」の86回(同8.3%)、「クリーム」の76回(同7.3%)、「ヘアケア」の53回(同5.1%)、「ポイント」の29回(同2.8%)、「オイル」の11回(同1.1%)、「美容食品」の2回(同0.2%)。「美容液」から「その他」までの上位5カテゴリーで全体の75.3%を占める。
また、「美容液」「化粧水」「乳液」「洗顔&クレンジング」「クリーム」「オイル」のスキンケア関連の登場回数が多く、642回で全体の61.7%を占めた。丁寧な接客応対と、生活者一人ひとりに合わせてパーソナライズされた提案を最大の強みとする専門店にとって、これらの美類は欠かせない。
また、今回、月別でも美類の登場回数を集計しているが、そこでも美類別の傾向が浮き彫りになっている。登場回数が最も多かった「美容液」だが、上期6カ月間、高い登場回数を維持し続けており、改めて季節に捉われない通年商品であることを裏付けた。一方「ベース」は、1~4月の登場回数は40回前後で推移していたが、季節的要素の影響なのか、5月と6月は20回台に減少。特長的なのが「化粧水」で、1~4月までは10~20回台で推移し続けていたが、5月以降になると30回を超えている。湿度や気温の上昇により、さっぱり感を求める生活者が増えるタイミングでもある。
「乳液」は、5月と6月は明らかな減少傾向となっている。
また、上期のメーカー別登場回数および売上実績での1位獲得数についても紹介する。メーカー別登場回数では、1位がアルビオンとコーセーでともに208回。これは上期、すべての週とすべての専門店に登場した場合の最大の登場回数。
続いて、3位が資生堂で182回、4位がカネボウ化粧品で153回、5位がジルスチュアートで101回、6位がオパールで54回、7位がポール&ジョーで50回、8位がP&Gで26回、9位がヒノキ新薬で24回、10位がフィルナチュラントで13回。以下、カバーマーク、アディクション、花王、ハリウッド化粧品、クロロフィル、カシーと続く。
また、週別の売上実績で1位を最も多く獲得したのが、アルビオンで96回。続いて資生堂の56回、コーセーの52回、カネボウ化粧品の4回。1位を獲得したのはこの4メーカーだけ。特にアルビオンは、2位の資生堂を大きく引き離した。
登場回数と1位獲得数を比較すると、メーカー毎に明確な違いがある。
アルビオンの場合、208回登場し、そのうち1位獲得数は96回。登場した中で1位獲得率は46.2%。登場回数と1位獲得数は全てのメーカーの中で最も多く、その強さは際立っている。
そして、資生堂は182回登場し、1位を獲得したのは56回、1位獲得率は30.8%。この上期、一桁台で推移する月が多かったが、4月と6月の2カ月間は二桁台に増加。資生堂の登場回数はコーセーよりも少ないものの、1位獲得数はコーセーを上回っている。
また、コーセーは登場回数こそアルビオンと同数だが、1位獲得数ではアルビオンや資生堂を下回った。ただ、他のメーカーよりも登場する美類の種類は多く、言い換えれば、幅広い美類で提案をしているということ。
その中で、先述の「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」は、「美容液」カテゴリーで圧倒的な強さを持つ商品であり、美容液市場の牽引役となった。
【表2/販売個数ベスト30】では、上期の販売個数で上位30商品をまとめた。そのうち、アルビオンが11商品、コーセーが7商品、資生堂が4商品、カネボウ化粧品が3商品、ジルスチュアートが2商品、そしてヒノキ新薬、オパール、ポール&ジョーが1商品ずつランクインしている。
上期に最も販売実績が高かったのが、資生堂「クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュールn」で、2296個を販売。上期は1万8410個が販売されたが、そのうちの12.5%を占める。また、「ベース」カテゴリーにおける登場回数で46.8%、販売個数で64.9%。まさにカテゴリーを代表する商品である。
2位は、アルビオン「アルビオン 70THアニバーサリーキットA」で販売個数は1727個。人気の化粧水と乳液、シートマスクがセットになったスターターキットで新規客の育成に大きな効果を発揮。「化粧水」カテゴリー全体の登場回数で24.1%、販売個数で50.9%となっている。
そして3位がコーセー「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」で、1519個を販売。「美容液」カテゴリー全体での登場回数は40.3%、販売個数で48.4%を占める。繰り返しになるが、美容液は、季節性に捉われない通年商品であるため安定した販売が続く美類。その中で、同ブランドの象徴的な商品としてロングセラーを続けてきた結果といえるだろう。
そして4位はカネボウ化粧品「カネボウ スクラビングマッドウォッシュ」。販売個数は1368個。販売個数ベスト30において「洗顔&クレンジング」カテゴリーから2つの商品がランクインしているが、同商品はそのうちの一つ。カテゴリー全体での登場回数で67.4%、販売個数で76.9%。カネボウ化粧品の中でも最も多い販売個数を誇る商品となった。
この「洗顔&クレンジング」は、季節に捉われることがない一方、ヒット商品が生まれにくい美類ともいえる。その中で、販売個数ベスト30にランクインしたのは、それだけ多くの生活者の支持を集める、高い商品力があるからだろう。
中でも、アルビオン、コーセー、資生堂、カネボウの強さがひと際目を引く。
さらにメーカー別販売個数の上位5商品を【表3/メーカー別ヒット商品ベスト5】として掲載。アルビオン、コーセー、資生堂、カネボウ、その4メーカーに共通していたのは、どれも1位の商品の販売個数が飛び抜けて高いこと。メーカー別登場回数で上位にランクインするようなメーカーには、カテゴリーを代表するような象徴的な商品が必ずあるということ。そこで登場回数で上位5社のアルビオン、コーセー、資生堂、カネボウ、ジルスチュアート5メーカーのベスト5商品を紹介する。
【アルビオン】
▽アルビオン 70THアニバーサリーキットA
▽フラルネ ブライトリファインミルクf
▽同フルリファインミルクf
▽同ディープモイストマスク
▽S―UVカットリンクルイルミネイティングデイクリーム
【コーセー】
▽コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム
▽同ルースパウダー
▽同AQブースティングトリートメントヘアセラム
▽同コンフォートデイミストメイクアップフィックス
▽同ルースパウダーミニ
【資生堂】
▽クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュールn
▽ベネフィークリセットクリア
▽同ホットクレンジングジェル
▽クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュールnサステナビリティ
▽ベネフィーク セラム
【カネボウ化粧品】
▽カネボウ スクラビングマッドウォッシュ
▽同クリームインデイⅡ
▽同ジェネレイティングエッセンシャルズ
▽同ラディアントスキンリファイナーリミテッドサイズ
▽カネボウ ヴェイルオブデイリミテッドサイズ
【ジルスチュアート】
▽ホワイトフローラルハンドクリーム
▽ディープヘッドクレンズホワイトフローラル
▽ホワイトフローラルリップマスク
▽コンパクトミラーⅡ
▽サムシングピュアブルーマイリップス