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【日本商業新聞 2025年10月20日号】資生堂S-CORE追加発表

  • 日本商業新聞
  • 12 分前
  • 読了時間: 3分

資生堂では、7月に発表された「新専門店政策」の中で特に注目を集めた「次期S-COREへの切り替え」についての追加発表が行われた。S-CORE移行における専門店側からの見方としては、「新たなレジメーカー選びから各種設定までお店が行わなければならない」と不安を募らせるお店が大半であったが、今回の発表では営業担当がお店の意向を聞きながらレジ会社を紹介するなど、お店に寄り添った手厚いサポート体制を構築。一方で、ある専門店から画期的な提案が出てきているなど、レジ関連において新たな局面を迎える可能性も出てきている。(中濱真弥)



■資生堂S-CORE追加発表 - 手厚いサポート体制


当初、9月中旬にはS-CORE切り替えの追加発表が行われる予定で進んでいた中、実際には約一か月遅れの発表となったが、発表内容をみると、その間綿密なサポート体制を整えていたのだろうというのが記者の第一印象だ。


S-CORE切り替えにおける資生堂のサポート体制は大きく3つ。

1つめは、営業担当が切り替えについての要点及び推奨機器を案内。2つめは、26年よりサポートセンターを開設。3つめは、任意で作業員を有償派遣し切り替え作業を実施(推奨機器のみ対応)するという内容になっている。


改めてS-CORE改変について触れさせていただくと、現在、利用料を払う形でPOSレジとタブレットが連動した資生堂の顧客管理機器を使用しているが、今後は利用料を廃止する代わりに、レジ及びタブレット端末はお店自身が新たに購入し用意しなければならないというもの。


またS-COREの他、各種設定も店側が行わなければならないという点が、お店にとって大きな負担としてのしかかっている。


こうした不安点に対し資生堂では先述の3点を発表。まずは1つめの「推奨機器の案内」については、営業担当がS-CORE利用店1店1店に対し、スマレジやエアレジ、東芝テックといった各種レジ推奨機器メーカーのパンフレットや各社の比較表をもとに、S-CORE切り替え前後の変更点や準備物、料金シミュレーションまでを説明するというもので、お店に寄り添った丁寧な対応で移行を進めていく。


更には26年より「サポートセンター」を開設。機器購入時の事前相談や機器設置作業のサポートまでフォローを行っていくという。


こうしたサポート体制のもと、基本となるレジメーカーを決めた後は、iPadで売上・発注・電子カルテを行う「テナントタイプ」、または売上・発注を行う「ハンディタイプ」のS-COREのどちらかを選択。そして2026年10月~2027年3月までに次期S-COREの切り替を行うという流れになっている。



■一方で専門店から新たな提案も


今回のレジ移行の件については資生堂が焦点となっているが、聞くところによると、現在のS-COREベーシックタイプとPOSタイプのレジを使用しているお店においては、資生堂商品だけでなく他メーカーのマスターを登録しているお店も多く、実は資生堂だけの問題ではなく、他メーカーにとっても影響があることは間違いない。


こうした状況を鑑みると、現状ここまでのフォロー体制を敷いているのは資生堂のみであり、かなり手厚い支援体制であることが見て取れる。


一方で、専門店からも新たな提案が出てきている。スマレジを利用している某専門店経営者は「スマレジのことで分からないことがあればいつでも相談に乗りたい」という方の他、独自でPOSレジシステムを開発したお店も。


後者のお店に至っては、タブレット端末ひとつでレジと各メーカーへのデータ送信が完結できる新しい〝POSレジシステム〟並びに、メーカーボーダーレスで顧客データを一元管理できる〝電子顧客台帳システム〟を開発しすでに稼働しており、近々、日本商業新聞にて詳細を掲載する予定で進んでいる。


このように、様々なところからサポート情報が出てきていることからも、しっかりと情報を集め、その上で自店に合ったレジを見極め選んでいただきたいと思う。

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