【日本商業新聞 2026年8月24日号】コーセー事業を再編「化粧品販売」を吸収合併(28年1月)
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コーセーホールディングスは、「2026年12月期第2四半期」の連結決算を8月6日に発表。同日、「決算記者ミーティング」を東京日本橋の本社ビルで実施した。
同ミーティングには、コーセーホールディングス代表取締役社長グループCOO・澁澤宏一氏の他、同社常務取締役グループCFO・望月愼一氏(写真)、コーセー代表取締役社長・田中慎二氏、同社取締役・原谷美典氏らが出席。上期決算のサマリーや下期での取り組み、さらに中長期ビジョン「Mile stone2030」達成に向けた取り組み等について説明。その中で、コーセー事業の抜本的な強化策として、コーセーのコーセー化粧品販売の吸収合併(2028年1月実施)と、その2社で希望退職施策「特別ライフチャレンジ施策」を実施することが発表された。(半沢健一)
■コーセー事業を再編
最初、望月常務が「上期の振り返りおよび下期の取り組み」と題し、地域別、セグメント別で今上期の決算サマリーを説明した後、「コーセー事業(DECORTÉ)」「同(プレステージ/マスブランド)」「アルビオン事業」「コスメポート事業」「タルト事業」「パンピューリ事業」それぞれ各事業の下期での取り組み方針と、その具体的な施策について説明した。
その中で「DECORTÉ」について望月常務は、「国内顧客のロイヤル化推進とTR事業におけるグローバルプロモーションにより、売上拡大を図る」と説明。具体的な施策として、国内では、▽KOSÉ‐IDを活用した情報発信およびリポソームシリーズ定期便への加入促進▽7月にアマゾンで販売開始。自社ECへの投資を強化▽9月にブランド最高峰の「AQミリオリティ」をリニューアル。一方、海外・TRでは、▽中華圏で「AQ毛穴美容液オイル」を育成し、AQやリポソームシリーズへのクロスセルを促進▽TR事業ではリポソームシリーズのキャンペーンを日本・アジア・北米の主要空港で展開していくと語った。
引き続き、澁澤社長が登壇し、中長期ビジョン「Vision for Lifelong BeautyPartner-Milestone2030」達成に向けて下期以降、コーセーグループが取り組む、コーセー事業の構造改革について別項の通り、その詳細を説明した。
それらの取り組みの狙いについて「収益を可視化することで、原価低減、マーケティング費用の投資効果改善、販管費圧縮等により、収益性を改善。中期ビジョンの財務目標である営業利益率12%の達成につなげる」と述べた。
その後、コーセーコンシューマーブランド事業部事業部長・篠原和行氏およびコーセートラベルリテール代表取締役・木瀧寛人氏から、それぞれの事業での取り組みについて説明。最後に記者との質疑応答が行われ、「決算記者ミーティング」は終了となった。
【Mile stone2030達成に向けた取り組み/コーセーホールディングス代表取締役社長グループCOO・澁澤宏一氏】
コーセーグループの目指す姿と成長戦略を掲げた中期ビジョンの達成に向けた、中長期的な企業価値の向上を実現するため、今回、コーセーグループで最大のウエイトを占めるコーセー事業で構造改革を実施。具体的には、2028年1月にコーセーがコーセー化粧品販売を吸収合併する。
長年、コーセー本社は商品企画・開発を、コーセー化粧品販売は営業・販売に特化するという明確な役割分担を行ってきたが、市場変化に対応するためにも、これらの機能を一気通貫で管掌する製販一体の垂直統合組織へ再編することが最善と判断した。この統合で消費者ニーズを迅速に商品開発に反映させる組織体制を構築、市場適応力の強化を行うと同時に、事業ごとの収益を可視化し自律的に利益を追求する独立採算制を導入する。
さらにモノづくりプロセスの見直し等による原価低減を実現し、競争力を高めることで収益構造の適正化を図る。これらの取り組みで、中期ビジョンの財務目標数値達成を実現させ、グループ全体で収益性の向上につなげていく。
この吸収合併に先立ち2027年1月、組織の機能統合を実施する。これまでは、コーセーにおいては「DECORTÉ事業部」「戦略ブランド事業部」「コンシューマーブランド事業部」「管理部門」、コーセー化粧品販売においては「百貨店部門」「専門店部門」「ドラッグストア部門」「GMS・スーパー部門」「管理部門」と会社ごとでわかれていたが、2027年1月に機能統合し、「DECORTÉ事業」「戦略ブランド事業」「コンシューマーブランド事業」の3事業体制に移行、ブランドごとで一体運営を行う。各事業へ権限を移譲することでマーケティングのスピードアップを図り、ブランド個性の最大化を目指す。同時に管理部門を統合することで業務効率を向上させ、コーセー事業の構造改革を加速させる。
次に、コーセー事業のさらなる構造改革の取り組みとして、人的生産性の向上に向けた3つの施策(AI・DXを活用した業務改革/人材ポートフォリオの最適化/グループ体制によるシナジー創出)を実施する。この人的生産性の向上は、中長期的な企業価値の向上に向けた重要な取り組みとして位置付けている。
まず1つ目は「AI・DXを活用した業務改革」。全社的なAI教育・活用に取り組むとともに営業、マーケティング、バックオフィス等、幅広い領域で業務改革を推進し、定型業務の効率化を進め、一人当たりの生産性向上を図り、付加価値を創出する。
2つ目は「人材ポートフォリオの最適化」。毎年実施している「ライフチャレンジ制度」を拡充した「特別ライフチャレンジ施策」を通じて、社員の主体的なキャリア選択を支援するとともに、組織・人員体制の最適化を推進していく。人材ポートフォリオの最適化で、人的生産性の向上と中長期的な企業価値の向上につなげる。
そして3つ目は「グループ体制によるシナジー創出」となる。持株会社体制への移行を契機に、グループ最適の視点で管理部門を中心に業務や機能の見直しを推進。グループ全体の生産性の向上を図るとともに、創出した経営資源を成長領域へと再分配していく。

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