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日本商業新聞

【2024/8/27 日本商業新聞】コーセー記者ミーティング開催 / 第2四半期決算概要 / 日本とタルト中心に成長

コーセーは、「2024年12月期第2四半期/記者ミーティング」を8月7日にコーセー日本橋本社会議室で実施。今期第2四半期(既報)の概況について同社執行役員経理部長の松浪慶太氏から報告が行われた後、小林一俊社長から「2024年度基本戦略の進捗および今後の取り組み」を説明。2024年の重点取り組みにおける成長戦略/ブランドのグローバル展開の加速、経営基盤/企業の成長を支える経営基盤の構築に沿って、各事業の取り組みや進捗状況を詳しく説明した。


その後、コーセーコスメポート取締役マーケティング本部長の時田康司氏から同社マーケティング戦略、コーセープロビジョン社長の命尾泰造氏からは8月30日東京神宮前の東急プラザ原宿「ハラカド」にオープンした「Maison KOSÉハラカド」の特長や込めた想いを述べた。(半沢)



■各事業の取り組み説明 / 8月に「ハラカド」オープン


2024年度基本戦略の進捗および今後の取り組み/小林一俊社長


2024年の重点取り組みとして、「ブランドのグローバル展開の加速」を成長戦略に、具体的には、▽日本(ハイプレステージ市場での更なるプレゼンスの向上/マス市場でのシェア拡大)▽タルト(展開地域における更なる成長)▽中国・TR(ブランド価値向上と事業収益性の改善)▽欧米・ASEAN・インド(コーセーブランドの新たな市場開拓)に取り組んでいる。また、経営基盤では「企業の成長を支える経営基盤の構築」を掲げ、▽「商品本部」を設置。モノづくり部門を全て束ね、部門連携とグローバル対応を強化▽「フランス支店」の新設、ASEAN・インド総括責任者の派遣による、海外事業の強化▽日本販社に「業務改革推進室」を新設。営業支援システムの導入による稼ぐ力の向上に注力している。


成長戦略における取り組みとして、▽日本(ハイプレステージブランドのプレゼンス向上)では、「コスメデコルテ」から9月16日に「薬用 マイクロバーム ローション」を発売する。独自開発の革新的な超微細カプセルを配合した、浸透力と保湿力を兼ね備えた高機能かつ低刺激処方のローションとなる。オールインタイプで、年齢、性別、肌質を問わず紹介が可能で、リポソームシリーズで拡がったお客さまを取り込み、グローバルブランドとしての存在感を更に高めていく。


アルビオンにおいては50周年を迎えたスキンコンディショナーの体感イベントを全国で実施。新規顧客や既存会員、また過去に使用経験のあるお客さまを対象とした幅広い方を対象に、カウンセリングを通じて、会員数の拡大を目指す。


マス市場でのシェア拡大では、今年3月に発売した化粧水「雪肌精 ブライトニング エッセンス ローション」と、5月発売のふきとり美容液「ワンバイコーセー クリアピール セラム」が上半期のベストコスメを数々受賞する等、好調に推移している。


また、市場拡大が続く敏感肌市場の需要に応え「雪肌精」「ワンバイコーセー」の両ブランドから8月21日に新製品を発売する。「雪肌精」のクリアウェルネスシリーズから敏感低刺激タイプの薬用角質ケア導入美容液「マイルドピールケア セラム」と、保湿クリーム「モイストリペア クリーム」を発売する。同時に、「雪肌精」「カルテHD」「セラミエイド」の3ブランド横断で第3弾となる敏感肌キャンペーンを展開、当グループの敏感肌商品の認知拡大を図る。そして、「ワンバイコーセー」では、「セラムヴェール ディープリペア」をリニューアル発売、更なる売上成長を目指す。


コスメタリーでは、「FASIO」から、8月21日に主力のマスカラカテゴリーの強化に向け、「まつパ級 フィルムマスカラ」2タイプを発売。「ビオリス」でも同日、自然の力で髪悩みを解決する「ピュアレタッチシリーズ」をリニューアル発売。3つの髪悩みを解決する自然由来の成分を配合、理想の仕上がりを叶える処方にバージョンアップし、ヘアケアカテゴリーのテコ入れを図る。


▽タルト(展開地域における更なる成長)について。「タルト」では、5月に夏の化粧崩れ対策として目元用フェイスパウダー「Creaseless Loose Setting Powder」を発売。メイクアップスポンサーとして参加した米国の人気雑誌が主催した「Sports Illustrated Swimsuit60周年イベント」で初公開。また、1月に創業25周年を記念し、世界25都市の地域社会への感謝企画「Kindness Tour」を開始。創業者モーリン・ケリーが世界25都市を訪問し、7月までに7000人以上の地域社会の人々と交流した。


また、デジタルを活用したパーソナルな顧客体験の追求として、6月7日に「Maison KOSÉ」の全米1号店をロサンゼルスにオープン。「コスメデコルテ」「雪肌精」「アディクション」を中心に展開し、米国でのコーセーブランドの新規顧客獲得に取り組む。

 8月30日には東京神宮前の東急プラザ原宿「ハラカド」に「Maison KOSÉハラカド」をオープンする。若年層に拡がっているサブスクリプションやシェアリングサービス等のリキッド型消費を捉えた顧客体験を提供する。更にビューティーコンサルタントが接客に注力しやすい店舗づくりも行い、より一層お客さまにご満足いただける顧客体験につなげる。


そして、サステナビリティ戦略の推進についてだが、「Maison KOSÉ銀座」では、小学生に向けた夏休みの自由研究をサポートする「なつやすみメゾンラボ」を開催。化粧品にまつわるワークショップイベントを通じて子供達にビューティーとサイエンスに触れる機会を提供している。


また、新生児からのスキンケア習慣化を啓発する新規事業「Dear Child Skin」の開始に伴い、8月1日にフェイス・ボディケアアイテム「ぬるミルク」を発売。3Gを基盤としたお客さまづくりに沿って、新生児からのスキンケア習慣化を目指すために、スキンケアの大切さを伝えるコンテンツの展開や商品を通じた幼保施設等での啓発活動を順次実施していく。


2026年上期竣工を目指す南アルプス工場では、2040年のカーボンニュートラル達成に向け、山梨県とエネルギー活用について連携して取り組んでいく。


「水素」については、国内で先進的な取り組みとして、山梨県米倉山で製造された再生可能エネルギー100%のグリーン水素を工場内の熱エネルギーに活用する。「水資源」では、県内の水力発電所で作られたCO2フリー電気「シン・やまなしパワー」を工場の稼働に加えて、国内で初めて建設にも活用し、エネルギーの「地産地消モデル」構築を目指す。


「水」については、工場の地下から汲み上げた地下水を化粧品の原料や工場設備の洗浄、従業員の飲食等に使用。なお、工場設備の洗浄等に利用した排水は再生処理し、工場内で循環利用させながら、山梨県の豊かな水資源を大切に活用する。

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