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日本商業新聞

【2024/7/15 日本商業新聞】2024年上半期動向を調査 / デコルテ不動の強さ / CPBヴォワールコレクチュールn 登場回数1位を獲得

2024年度も上半期が終了。今年はコロナの影響が少なくなると同時に、2月に資生堂「インウイ」のポイントメイク発売など、各メーカーから需要を押し上げる新商品の発売が続き、多くの化粧品専門店が「売上を2019年比に戻すことが目標」と意気込みをみせた。一方で、「クレ・ド・ポー ボーテ」をはじめ原材料の高騰による値上げが実施され、「駆け込み需要の反動がどうなるか…」という懸念もあったが、概ね想定内に収まり、逆に順調な動きで上半期を終えたお店が多かったようだ。(中濱)



■2024年上半期動向を調査 - デコルテ不動の強さ


まず上半期最後の6月単月をみると、資生堂の化粧品デーのほか、自社セールを打ち出すお店も多く、更にボーナスや年金の支給、また定額減税の効果も相まって、「しっかりと前年を上回る結果で伸長することができた」と好調さをうかがわせる声が多くみられた。


また資生堂では、「ベネフィーク」の新化粧水・乳液の発売が売上増の後押しとなったほか、CPBの値上げ前の駆け込み需要においては「4~5月で収まり6月には既存顧客は戻ってくるであろう」と想定されていたとおり、徐々に客足も戻ってくるなど、大半のお店が下半期に向け弾みをつけた形で上半期を終えたことが見受けられる。


次に上半期「商品動向」でみると、日本商業新聞連載企画「専門店キャッチアップ」では、「2024年上半期売れ筋アイテム」を集計(7月22日号で掲載)。更に毎号1面掲載の「週間ベストセラー」の登場回数の多かったアイテムを合わせてみてみると、昨年に引き続き、コーセー「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」が「金額・個数」共に大差をつけて1位を獲得。店頭からは「不動の地位を確立している」との声が多く集まった。


しかしながら、「リポソームアドバンストリペアクリーム」においては弱含みの動きを見せており、その代わりに「ルースパウダー」がランクイン。1月のリニューアル発売以降、特に「101番」においては売り切れ状態が続き、現在もその勢いは衰えることなく根強い人気で推移している。


ルースパウダーは、週間ベストセラーにおいても登場回数約70回とリポソームセラムを押さえて第2位となり、お店の声としては「コスメデコルテの良さはヒット商品を次々と生み出してくれること。しかしながら、翌年の継続性については課題であり、継続リピートに繋げる努力が必要である」と、ヒット商品で終わらせない活動が重要になると話す。



■CPBヴォワールコレクチュールn 登場回数1位を獲得


そして週間ベストセラーの登場回数上半期1位に輝いたのが「クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュールn」の90回強である。同下地は季節に関係なくコンスタントに売れ続けており、CPBの中でも出会いのフック商材として圧倒的な存在感を示している。


それ以外にも、資生堂では「ベネフィーク セラム」や「同 リセットクリア」においても資生堂の強さが光る。店頭では「セラムは販売ピークを越えた後もサンプリングを継続しており、その効果は着実に成果となって表れている。またリセットクリア経由での新メンバー獲得も好調である」と、「しっかりとリピートに繋がっている」と説明する。


アルビオンでは「フラルネ」の乳液が「フルリファインミルク」から「ブライトリファインミルク」へと途切れることなく移行されており、更に50周年を迎えた「スキンコンディショナー」においては企画品をフックに盛り上がりをみせるなど、両アイテムの登場回数はちょうど50回ずつとなり、化粧水と乳液の強さがうかがえる。


またアルビオンでは、「セルホワ」や「リップバー」といったバズりアイテムが差し込むという特長もみられた。


その他、ジルスチュアートの「ハンドクリーム」や「オパールRⅢ」は毎週登場。確固たる強さを誇っており、カネボウの「スクラビングマッドウォッシュ」や「クリームインデイ」も高い人気となっているなど、総じて専門店ブランドは好調に動いていることから、好調さそのままに下期へと繋がっていくことを期待するばかりである。

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