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  • 日本商業新聞

【2024/3/25 日本商業新聞】各社、今春以降の取り組み/既存客育成と新規獲得魅力を伝えきることが重要/「この化粧品は自分に必要」

 コロナが収束し、以前の生活が戻ってきた今、専門店流通の一番の課題は、コロナ禍で流出した生活者との接点を拡大して、愛用者を増やしていくことにあるのは間違いない。今号「コスメティックスペシャル2024」では、大手各社の今春以降の取り組みについて、担当者へそれぞれインタビューを実施した。既存のブランド・商品のテコ入れ、更には新製品の導入を通じて、既存のお客さまの更なる育成と新規客獲得を図る。それらの施策に欠かせないのは、ブランドや商品の魅力に付加価値を加えて伝え、お客さまに「必要」と思ってもらうことである。(半沢)



■各社、今春以降の取り組み


 今号の「コスメティックスペシャル2024」では、「資生堂」「コーセー」「アルビオン」「カネボウ」各社の、今春以降の取り組みについてそれぞれ担当者にお話をお聞きした。各社共、既存のブランドや商品のテコ入れ、そして新製品の導入を通じて、既存客のロイヤルカスタマー化と新たなお客さまとの出会いの創出を目指す。


 資生堂「ベネフィーク」では、「ライン愛用者の拡大・育成」を今期の活動テーマに掲げた。昨秋発売の赤い実の美容液「ベネフィーク セラム」をフックに、ブランドや商品の魅力を最大化して愛用者化とライン愛用者の育成を図る。そのため「ベネフィーク」の特長である「心身ネットワーク」でのアプローチの一つ「香りのアプローチ」として、店頭で「香りのグラデ体験」を提案。更に年4回集客の山場である化粧品デーに合わせて、店頭販売力の最大化にも取り組んでいく。


 コーセーは、3月1日に同社を代表するロングセラー化粧水「薬用 雪肌精」を刷新し、「薬用雪肌精 ブライトニング エッセンス ローション」として発売。最大の進化ポイントは、日本初、美白ケアと肌あれケアのW効能を同時に叶える「甘草由来有効成分(W―グリチルリチン酸ステアリル)」を配合。マス商材ではあるものの、その認知度の高さや話題性を武器に、新規客だけはでなく、「薬用 雪肌精」から離脱した愛用者にも積極的に紹介活動を行い、そこから愛用者拡大、そしてその先のお客さまづくりにまでつなげることに取り組む。


 アルビオンでは、2月18日に美白美容液「セルフホワイトニング ミッション」を発売した。「角層」「美白」という同社の強みを強く打ち出し、今までの美白ケアでは実感できなかった、使うたびにパッと白く鮮やかで明るい肌に導く、その高い機能性で注目を集める。発売以来、店頭での実績も順調に推移、新たなお客さまとの出会いのきっかけとなる「ファーストアルビオン」のアイテムとして育成を目指す。


 そして、カネボウ化粧品「KANEBO」では、今年1月発売の新ルージュ「ルージュスターヴァイブラント」が計画を大幅に上回る好調ぶりを見せる中、3月8日には肌不調・肌あれ等の複雑な肌悩みと闘う化粧水「スキンハーモナイザー」を発売。「闘う化粧水。」というキャッチフレーズで注目を集めており、SNSを使った情報発信や美容誌でサンプル企画を展開。今後も積極的に大型のプロモーションを行う予定で、早期浸透と愛用者拡大に取り組む。



■既存客育成と新規獲得 - 魅力を伝えきることが重要


 今紹介した各社の取り組みは、既存のブランドや商品のテコ入れ、新製品導入を通じ、既存客のロイヤルカスタマー化と新たなお客さまとの出会いの創出を目的とする。いずれも各社独自の研究知見が盛り込まれて魅力的な商品だが、その次に欠かせないのは、それらの魅力を店頭活動を通じて伝えることである。


 当然、単に新規性や機能性の高さだけで、その魅力を伝えきることはできない。お客さまのライフスタイルや美容ニーズに踏まえたうえで、会話だけでなく、店頭での体感が伴ったものでなければ、せっかくの魅力がお客さまの心に響くことないし、「この化粧品は自分に必要だ」と思ってもらえないだろう。


 コロナが収束し、すっかり社会全体がコロナ前に戻ったかに見えるが、それでも大きく変化したポイントがある。それは生活者の美容ニーズの変化である。多様化もその一つだが、その他にも化粧に求めることのレベルが上がっているようにも感じる。だからこそ、「何を求めているのか」を理解して、そこに則した形で化粧品の魅力を伝えて感じてもらうかが今まで以上に求められている。


 そのような流れを実現させていくことが商品の魅力を高めながら伝えていくことにもなるし、もっといえば「いつでも美容のプロがいてくれるお店」「私が求める化粧品を提案してくれるお店」という、化粧品専門店ならではのお店さまの魅力を伝えていくことにもなるのではないか。

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