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【2024/10/14 日本商業新聞】「客数」が今後の課題に / 〝年6回来店〟に苦戦 / 課題解決に向けた活動を紹介

日本商業新聞

来週掲載予定の「専門店キャッチアップ」では、【リピート&6回来店への取り組みについて】をテーマに掲げ、課題から改善策、その為の企画や施策についての考えや取り組みを掲載する。その背景には、地域密着型のコミュニティ店において、「客数の減少」が喫緊の課題として挙げられているのと同時に、それに伴い「年6回来店」の達成も非常に難しくなっている現状にある。いち早くこの課題解決に向けた取り組みを着手することが必要となりそうだ。(中濱真弥)



■「客数」が今後の課題に -〝年6回来店〟に苦戦


最近、化粧品専門店経営者の方と話をしていると、「他のお店ではどんな来店施策でリピートに繋げているの?」との質問を投げかけられる機会が格段に増えた。毎月の連載企画「専門店キャッチアップ」のミーティングの際にも同様の話題があがったのだが、どうやら年に4回開催される資生堂の「化粧品デー」により、年間の売上構成に波が生じたことに加え、客数がガクンと減る新年セール後の2月と、長期休暇のお盆月の8月、通称〝ニッパチ〟は特に客足の鈍さが目立って表れているという。


加えて今、特にコミュニティ店で苦戦していることが〝年6回来店〟だと聞く。あるコミュニティ店経営者は「やはりお客様はお得なことには敏感なので、化粧品デーやセールめがけて『まとめ買い』をされる方が増えていることがひとつ。また数字を求められる施策が多いことから、客数をカバーする為にどうしても客単価を上げる提案をしてしまっているという現状が、来店頻度を鈍らせている原因になっているのかも…」と危機感を抱くお店が増えている。


おそらくだが、これだけ各方面から声が集まるということは、コミュニティ店の大半が同様の壁にぶつかっていると想定される。それだけに、いち早くこの課題解決への取り組み着手が必要なのではないだろうか。



■課題解決に向けた活動を紹介


そこで来週掲載予定の「専門店キャッチアップ」では、【リピート&6回来店への取り組みについて】をテーマに掲げ、課題から改善策、その為の企画や施策についてそれぞれの考えや取り組みについて紹介していただいた。


その中で、「ギンザビビ岩槻店」では、化粧品デー後の客数が落ち込む10月・11月を対象に、9月の月初より、来店されたお客さまに対し「エステ・メイクメニューの20%割引特典」と「ハズレなしのガラポン抽選券」の2つの限定施策案内のチラシを配布。


モノを売るのではなく、買わなくても良いというスタンスでしっかりと〝コト提案〟を行い、お客さまにパーソナルな悩み解決へのアプローチを行うことで自店のファンづくりに繋げていく。


「大野屋」では、「スタッフ全員が自分の名前を覚え、呼んでくれる店から果たしてお客さまは離れるだろうか」という点に注目し、来店回数と金額上位100名ずつのリストを出し、名前・顔・主な使用メーカーを認識しているかのテストを実施。


一方、専門店流通を俯瞰的な目で考えているのが「星の国」だ。星の国では、1人のお客さまが一生涯の中で千回来店される〝一客千来〟に着目。「20~25歳から、90~100歳まで通い続けたとして、60年間でやっと月1回の来店ペースになる。これは化粧品専門店であれば不可能ではない」と考え、「生涯千回来店」に繋がる取り組みの深掘りを行っている。


また「サロンドコスメVIVE」では、リピートアップには「スキンケア愛用者の育成がセンターピンとなり、その為の日々の接客や美容活動が大切になる」とし、今後は「来店予約」や来店回数に応じた「各特典の設定」や「定期的な購入プログラム作成」等を行っていくという。「アテナリ」では来店特典の他、SNSやLINEを活用した「フラッシュセール」でタイムリーな来店促進を行うだけでなく、「VIPプログラム」で特別感が感じられる施策も導入することで顧客の定着を促進していく。


来週号には来店回数アップに繋がる各店の詳細な取り組みを紹介しているので、ぜひ自店の活動の参考にされてみてはいかがだろうか。

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