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  • 日本商業新聞

【2023/5/15 日本商業新聞】専門店・男性客増加に拍車 / 新たな市場創造なるか ジェンダーレスコスメ〝元年〟

 コーセー「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」の大谷選手のヴィジュアル起用を機に、メンズ及びジェンダーレスコスメ市場拡大への機運が高まっている。化粧品専門店においても「男性客が増えた」と多くのお店が実感しており、メンズコーナーを設けるお店も増加。人口減少の時代の中で、新たな市場を醸成できるか否か、〝ジェンダーレスコスメ元年〟となる今年は期待の1年になりそうだ。(中濱)



■専門店・男性客増加に拍車 


 近年、若年層を中心に拡大傾向にある〝メンズコスメ〟は、コロナ禍で身だしなみを気にする機会が増え、中高年層においてもヘアケアやスキンケア意識への高まりが見られ、富士経済によると、2022年のメンズコスメの市場規模は、前年比102・1%の1583億円となっており、まだまだ未使用者の開拓が進む市場として注目を集めている。


 更に、化粧品市場ではジェンダーレスへと時代が進む中、昨今、夫婦やカップルが同じ化粧品をシェアして使う〝シェアードコスメ〟及び〝ジェンダーレスコスメ〟が台頭。その勢いに拍車をかける決定打となったのが、コーセー「コスメデコルテ リポソームアドバンストリペアセラム」の大谷選手のヴィジュアル起用だ。


 キャンペーン開始から8日目までの実績で、1日あたりの店頭販売数が通常販売時の2・6倍となる飛躍的な売り上げを記録。この大谷選手効果も相まって、男性の〝美〟に対する意識は格段に上がったことは間違いなく、メンズ及びジェンダーレスコスメ市場において大きな一石を投じたといっても過言ではないだろう。



■新たな市場創造なるか ジェンダーレスコスメ "元年"


 そこで、化粧品専門店の店頭ではどのような変化が起こっているかアンケートを実施したところ


「リポソームはもちろん、スキコンやSHISEIDOメンに興味を示す方が増えている。またオルビスとプレミアアンチエイジングの2社はメンズコスメが売上上位に入っており、今後ベスト商材として取り組んでいく」


「メンズコーナーを設置したところ、特に10代~大学生は抵抗なく入店され、商品群においても男性向けでなくてもコンスタントに売れている」


「男性用・女性用とラインナップに区別があるのが普通だと思っていたが、今の消費者の考え方ではジェンダーレスコスメの方がフィットしていると感じる。カウンターに座ってカウンセリングを受ける男性客は増えており、商品もアルビオンやデコルテといった、いわゆる男性用ではないものを購入されている」


「リポソームを中心に男性客、特にカップルで同行の男性が購入するパターンが増えている」


「手・足・顔の脱毛、除毛など、肌がつるつるで美意識の高い男性は確実に増加。またZ世代の若者だけでなく、40代50代の比較的余裕のあるシニア層も増加しているなど、メンズは大きな市場であり、化粧品市場のブルーオーシャンと捉えている」


 というように、専門店の店頭においても「男性客が増えた」と実感しているお店は多い。中には「中学生の男の子がお母さんと一緒に来店し、親子でエステを楽しんでいる」など、男性の美意識はZ世代を中心に高まりをみせていることが窺える。


 一方で、「都市部と地方都市ではまだまだ男性の意識の差が大きいため、現時点での地方の市場においては、導入期と捉えた戦略展開を行う」など、地域によって男性の意識にばらつきがみられる他、「女性ほど化粧品を嗜好品とするかが問題」というように、男性のパイがどこまで増えるかが今後の注目ポイントとなりそうだ。


 ただ、高齢化社会及び人口減少が進む時代の中で成長を図っていくには、ジェンダーレスコスメの育成は必要不可欠と言える。もっと言えば、10~20年が経過し、ジェンダーレスコスメに抵抗のない今のZ世代の男性層の割合が増加していくことを考えたならば、この〝ジェンダーレスコスメ元年〟となる今年に、いかに男性客の獲得及び定着を図れるかがカギになる。新たな市場を醸成できるか否か、期待の1年になりそうだ。

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