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  • 日本商業新聞

【2023/4/24 日本商業新聞】ネットに勝る強みとは 信用から信頼できるお店へ 

この数年で生活様式や消費意識は大きく変化しており、様々な業界で新たな動きが見られる。先月、セブン&アイ・ホールディングスが新コンセプト店舗「SIPストア」のテスト出店を発表。コンビニに食品の品揃えを強化することで内食需要への対応を強化するという。これは一例で、今後更に新たな形の店舗が増えていくだろう。確かに利便性も大事だが、まずは、そのお店が消費者にとってどんな位置づけかが重要。そして、今後益々「信頼できるお店」であることが多くの消費者にとって重要な要素ではないか。(半沢)



■選ばれるお店になるために ネットに勝る強みとは


 先月、セブン&アイ・ホールディングスでは新たなコンセプト店舗「SIPストア」のテスト店舗を今年度上期中に出店すると発表。コンビニエンスストアと食品スーパーを組み合わせた形の新型店舗になる予定で背景にはコロナ後の現在でも依然、消費者の内食需要は高く、従来のコンビニエンスストアの機能に食品スーパーの機能を加えることで「食」へのニーズに対応するため。要は消費者の購買行動の変化への対応と言える。


 小売業では、この数年消費者ニーズや購買行動が大きく変化しており、「買い方」「売り方」も様変わりしている。例えばその代表的な一つが「小売業のデジタルシフト」。消費者の多くが外出自粛をする中、新たな接点として多くの企業がオンライン店舗等の取り組みに力を注いだ。


 こうした消費者のニーズや嗜好の変化に合わせて店舗の形も刻一刻と変化。その中でコロナ以前から注目を集めていたのが「ネットショッピング」だろう。スマホ一つあれば、時間や場所を選ばず目的の商品を購入することが可能で、ここ暫く市場は拡大傾向にある。化粧品市場でもネットで商品を購入する消費者は確実に増えているが、それでも他の業界に比べてEC化率は低く、当初考えられていたよりも拡がっていないのが実情で、まだまだリアル店舗で商品を購入するという消費者が多いのは明らかだ。



■信用から信頼できるお店へ


 何故、他の業界と比べて拡がりスピードが遅いのか。その要因は様々あるが、やはりネットショッピングへの「信用」がリアル店舗に対して低いからではないか。ネットで化粧品を購入している知人女性は実際に使用したことのある化粧品を再度購入する時にネットを使うのが殆どで、初めて購入する商品の場合、お店のスタッフに相談しながら購入しているという。


 肌につけるものだけに初めて使う化粧品を購入する際には、やはり信用できるお店で購入したいという心理があるのだろう。だからネットショッピングであろうと、オンライン店舗であろうと商品の詳細な情報を紹介したり、実際に使ったユーザーの口コミを紹介する等、「信用度」を高めるために取り組んでいる。


 それで言うとネットに「信用」で勝っているのがリアル店舗の「化粧品専門店」だが、今後益々流通の垣根が無くなる中、目指すべきは「信用できるお店」から「信頼できるお店」ではないかと考える。何故なら、今以上に流通の垣根が無くなった時、同じ化粧品を販売する他店との差別化が「信用できるお店」だけでは十分と言えない。信用できる商品を最適な形で提案してこそ、「信頼できるお店」へと繋がる。


 他の業界にも当てはまることだが、とりわけ専門店はニーズや肌悩みを解決するためという明確な動機を持つ消費者に自然な流れでカウンセリンができるため最適提案しやすく、「信頼できるお店」への素地は既にある。あとは自店の特長や来店客の傾向を考慮しながら取り組むだけだ。


 化粧品を取り扱う流通は様々、流通ごとにも小売店は数多くある。その中で「信頼できるお店」でなければ消費者に「買い場」と選ばれないし、「ひいきのお店」として通い続けてもらうこともないだろう。化粧品専門店への信頼は「望むキレイが叶えられる」「悩みに的確な提案をしてくれる」「潜在的な悩みやニーズを気づかせてくれる」で、これは全て専門店が長年取り組んできたことでもある。

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