top of page
  • 日本商業新聞

【2023/4/17 日本商業新聞】お客様づくりの根底にはアドバイス重視の傾向 期待以上の感動や満足感を

 今多くの専門店が課題としているのが「お客様を増やすこと」。今期、大手各社から、新ブランドや新製品の導入が計画され、「お客様づくり」の大きな武器として期待は高い。しかし、商品施策だけでなく、化粧品を使用するお客様へ期待以上の感動や満足感も伴わななければならない。先日、全国理美容製造者協会が実施したアンケート調査でも、ハッキリと浮き彫りになった。人の流れはコロナ前に戻り、業界全体が「受け」から「攻め」に転じようとしている今、専門店ではどう「お客様づくり」を進めていくのか。(半沢)



■お客様づくりの根底にはアドバイス重視の傾向


 国内における理美容業界の大手メーカーが運営する「全国理美容製造者協会(NBBA)」は、このほど「サロンユーザー調査(2022年調査)を実施、その結果を発表した。それによると2022年の年間サロン利用回数は10代(15~19歳)で3・7回、20代で3・5回、30代で4・1回、50代で4・8回、60代で5・2回となり、バラつきは見られるが、傾向として年齢層が上がるほど利用回数も増加することが判明した。


 また、全体の平均利用回数でも新型コロナ直後の2020年は外出自粛の影響から減少したものの、翌年の2021年には回復傾向に転じ、2022年にはコロナ前の2019年の水準に回復している。


 また、「サロン選びのポイント」では、カットやヘアカラー、パーマ等への施術に、スピードへのニーズは比較的低い一方、美容師(技術者)のカット技術や、ユーザー(お客様)の好みや希望、髪質やクセ等の悩みを理解する力に対して、10代~60代まで全ての年齢層からのニーズが高く、さらにはそれらのニーズが高いサロン利用者ほど、サロンにかける金額も高くなることがわかった。


 また、今回の調査では昨年からの物価上昇による影響についても調査。物価の上昇で節約する項目として「ファッション」「外食」「食費」がトップ3。一方、「メイクアップ」6位、「スキンケア」9位とそれほど高くなかった。


 これらの調査結果から感じ取れたのは、女性にとって「化粧品は大事な存在」であること。そして、年齢を重ねる毎に美容への意識が高くなり、比例してかける金額も高くなっていくことだ。記者の感覚では、最も美容意識が最も高いのは20代、30代でそれよりも上の40代、50代は低いとの認識でいた。しかし、実際は20代、30代以上に40代、50代の年齢層の方が意識が高く、その背景には、様々な美容に投資してきた中で、それまでの経験から、悩みやニーズをきちんと効率的に解決するためには「専門家からのアドバイス」が欠かせないとの意識があるからだと思われる。


 専門店の経営者も、「お客さまの構成比だと若年層のお客さまは確かに増えているが、滞在時間が長いのは、それよりも上の年齢層だし、何よりも来店動機が明確。時間をかけて丁寧に説明させていただければ、お勧めした化粧品を購入される方が多い」と話す。



■期待以上の感動や満足感を


 今多くの専門店で課題としているのは、言うまでもなく「お客様を増やすこと」。昨年から人の流れが著しく回復傾向で、徐々に店頭への来店客数が増えているが、それでも2019年の水準に戻っていないのが実情だ。しかし、今回のアンケート調査では、年齢層が高くなるほど美容に関して専門家からしっかりしたアドバイスを受けたいと考えていることが明確となった。従って、今後専門店でお客様を増やしていくには、一人ひとりの肌悩みやニーズに応えていくことが大きなポイントの一つとなる。


 今期は大手メーカー各社から新ブランドや新製品が導入されることが計画され、「受け」から「攻め」への大きな転換点になるのは間違いない。そこで大事なのはブランドや商品の魅力を伝えると共に、悩みやニーズに応えることで「お客様を増やす」ことに繋げること。今後もこの化粧品業界は様々な部分で変化していくだろうが、それでも「お客様づくり」の根底にあるのは、専門店の強みを生かし、期待以上の感動や満足感を提供することしかない。その本質的な部分はコロナ前以上に重要になっているのではないだろうか。

Comments


bottom of page