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日本商業新聞

【2023/10/16 日本商業新聞】注目高まる〝社会貢献活動〟/美と健康で新価値創造/〝フレイル予防〟など関心高く

 日本商業新聞では、路面化粧品専門店にスポットをあてた「顔晴れ路面専門店」という企画を通して様々な店舗を訪問。1店1店が魅力的な活動で、その地域における存在価値を見いだしている中、今「フレイル予防」や「LGBTQ」など、昨今の社会問題に対し、美と健康、そして人を介した提案を行う〝社会貢献活動〟が注目され始めている。美と健康で地域の人々に貢献するという同活動は、専門店にとって新たな価値創造になることは間違いない。(中濱)



■注目高まる〝社会貢献活動〟


 路面専門店の魅力は何と言っても〝活動軸〟にある。「顔晴れ路面専門店」では、今流行りの毛穴エステから脱毛に至るまで、豊富なエステ提案でその地域の女性の美を一手に担う〝キレイステーション〟を目指すお店や、年齢の高いお客さまが多いお店では、手厚い送迎サービスや癒し処として存在価値を見いだすなど、専門店の根幹となる活動において、それぞれがアイデアを生かし、お客さまの心をしっかりと掴んでいる活動に取り組むお店をピックアップし紹介してきた。


 そうした中、新たな路面専門店の活動として、地域への〝社会貢献活動〟に注目が集まっており、更に同活動は、今後専門店の中で重要な取り組みとして波及していくのではないかと見ている。



■美と健康で新価値創造 - 〝フレイル予防〟など関心高く


 兵庫県明石市で路面専門店を営む「シバニ化粧品」は、県の補助金を活かした「フレイル予防教室」を実施している他、来年の2月には、LGBTQをはじめ、性別関係なく全ての方にメイクを楽しんでいただく「ジェンダーニュートラルメイク教室」を開催する予定となっているなど、昨今、社会的な問題となっている事柄に対し、専門店としてどのような貢献ができるかを考えた活動に積極的な取り組みを行っている。


 その理由として、シバニ化粧品・社長補佐の水野氏は「路面店はフリー客も少なく、店頭でお客さまを待っていても新たな出会いに繋がらない。更にコロナ禍を迎えた際に、専門店の強みである触れる活動までもができなくなるなど、これまで以上に化粧品専門店としてどうあるべきかを考えた。そうした時に、資生堂のSLQチームの方にお声がけいただきフレイル予防教室を実施。お客さまと一緒に身体を動かしながら笑顔でキレイになれる体験会を目の当たりにし、これからの高齢化社会はもちろん、アレンジによっては地域の社会貢献にも繋がるのではないかと考えた」との想いから、同取り組みの強化を決意したという。


 また「フレイル予防教室」で驚いたのが、消費者の関心度の高さだ。「フレイル予防に繋がる『ヘッドマッサージイベント』を店頭で行った際には予約が即埋まった他、市のイベントスペースを借りて実施した『フレイル予防教室』では、目標大きく上回る方が応募されたことから開催回数を増加。更に当日の飛び入り参加など、私たちが思っているよりも、お客さまの美と健康への意識は高い。またフレイル予防というと年齢の高い方を連想するが、若い方からの要望も高く、年齢を問わず提案できるのも強み。今後は路面店として1つのモデル店になっていきたい」と水野氏は意気込みを語る。



 このように、社会課題に対しても〝美と健康〟を通じて専門店ができることはまだまだあるのではと感じる。人を介し、商品を活かした活動で、お客さまをキレイに、そして健康になる提案を強化していくことが、今後地域での存在価値を高めていく第一歩となり、他のチャネルにはない強みや差別化に繋がっていくのではないだろうか。まずは地域に向け、美と健康でどのような貢献ができるのか、自店ならではの活動を外に向けて発信・実行することが求められている。

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