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  • 日本商業新聞

【2023/1/13 日本商業新聞】的確な提案で満足感提供「香り」商品のサブスク

 この数年間、消費者のライフスタイルは多様化。それに伴い「売り方」も既存の手法の切り口を変えただけでなく、新たな手法も数多く登場している。その中で記者が注目しているのが、香りのサブスクリプションサービス「カラリア」で、月々定額で、香水などの好きな香りアイテムが届く。先日、このサービスを運営するハイリンク㈱のCOOで、事業責任者の岡本大輝氏へ取材。詳細は後号で掲載する予定で一読していただきたい。この取材で感じたのは、サービスの独自性と、小売業そのものの可能性だった。(半沢)



■「香り」商品のサブスク

 この香りのサブスクリプションサービス「カラリア」の特長は、毎月、国内外の人気ブランドの香水やルームフレグランス、バスグッズなど約1000種類ある中から好みの香りアイテムを選ぶというもので、会員が選ぶアイテムの大半は「香水」。使い切りサイズ(4㎖)だという。


 サブスクリプションという「売り方」は、多くの業界にもある仕組みだが、記者が注目しているのは言葉や画像では伝わらない、実際に嗅いでみなければわからない「香り」に特化したサービスだということ。2019年1月にサービスを開始して以降、昨年末時点での会員数は約46万人を突破、現在も順調に会員数を伸ばしている。


 岡本氏はその好調な要因について「SNSを使った情報発信で認知を拡大したことと、コロナがキッカケです」と説明する。同氏は、癒しアイテムとして勿論、コロナでマスク生活が続く中、メイクに代わる「自分らしさを表現するアイテム」として、香水への関心が高まっていると分析している。実際、コロナが拡がり始めた2020年以降、会員数はそれまでの会員数に対して約30倍と大幅に伸長している。コロナ禍にあったこの1~2年、都内のバラエティショップを見ても、「香り」にスポットを当てた特設コーナーは増えていて、「香り」への関心は確実に高まっている。



■的確な提案で満足感提供

 ただ、気になるのは数多くあるアイテムの中から、どうやって好きな「香り」を選ぶのか。通常なら実際に嗅いでみないとわからないし、数多くある自分の好みの香りを選ぶことも難しい。ましてやそれをネットでどうやって選んでいくのか、最大の疑問だった。

 しかし、同社では「香り」選びのサポートも独自の取り組みで対応。岡本氏は「プラットフォーム内に独自開発した診断コンテンツ『香水分析』を展開しています。15の簡単な質問に答えるだけで、お客様が好きな香りの傾向や性格を導き出しその診断結果をもとに最適な製品をご紹介しています。また、LINEでもフレグランスアドバイザーがイメージに合う香水を提案しており、多くのお客様にご満足いただいています」と説明する。


 聞けば98%の会員が継続利用しており、そこからも会員の殆どが満足していることがわかる。以前ならECで香りアイテムを購入すること自体「難しい」との認識でいたのだが、その精度の高さに驚く他ない。現在、会員の中心は20代半ば~30代前半の女性が大半で、今後は男性や年齢層を拡げて上の層にもアプローチを行っていく予定。どこまで会員数を伸ばすのか楽しみである。



 現在、様々な市場において「パーソナライズ」の重要性が高まっているがまさにそれだろう。ネットで消費者のイメージ通りの香水を探し出す技術も驚いたが、それとは別に消費者が求めるものをきちんと提案することで、これだけ高い満足感を提供出来ることに小売業の可能性を感じる。


 それはどの業界においても当てはまるが、ただ品揃えが豊富だったり、お店自体がキレイなだけでは、確かに印象は良いが高い満足感には直結しない。勿論、それも大切だが、やはり消費者が探しているもの、化粧品専門店で言うなら肌トラブルを解決するものや、嗜好にあった化粧品を的確に提案することが高い満足感に繋がる。今年になって人の流れはさらに増えていて、今年は多くの新製品が導入される予定で、市場回復への期待感も高まっている。そうしたタイミングの中で、それら新製品の魅力や特長を消費者に直接伝える店頭活動は今まで以上に重要と言える。

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