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【日本商業新聞 コラム】-768- ♫市会議員になろう

  • 日本商業新聞
  • 8月6日
  • 読了時間: 3分

「卑怯」「傲慢」「嘘つき」「金満」「助平」…、人間としての矜持を捨て去り、本能の赴くまま、我が世の春を謳歌している男がいる。不思議なのはいまだ彼を支持し、葬ろうとしないアメリカ国民の倫理観だ。世界を不幸と恐怖に陥れている元凶が実は自分たちが選んだ愚か者であることに、気づいていても声を上げない。君たちはトランプの共犯者だと言われても返す言葉はないはずだ。



そうしてアメリカ国民を小ばかにしてきたが、昨今は日本でもメクソハナクソの風景が展開されている。劇場型選挙で勝利した右寄りの政権が千載一遇のチャンスとばかり提案した危げな法案におおかたの国民は反対なのに、その意思表示をしない。


かくして皇室の人権を無視した無礼な法律も、国旗を通して愛国心を強要する法律も、大した議論も無く制定されてしまう。これほど国民の意思と関係なくどうでもいい法律が乱造されるが時代を団塊農耕派は経験したことが無い。トランプを止められないアメリカ人を意気地なしとののしることは簡単だが、見方を変えれば、〝天に向って唾を吐く〟ことになる。



民意を反映させるのが政治家の役目だが、アメリカの共和党の議員も日本の与党の議員も、失職や冷や飯生活を恐れて、暴走するボスのご機嫌伺いに終始している。このボスに徳があり、国民に寄り添って物事を運ぶ人ならそれでも良いが、そうでもないことがわかってしまった以上、自らの信念に基づいて行動してほしいものだが、〝モノ言えば唇寒し…〟を感じ、〝沈黙は金〟が処世術になっている。



昨今の政治家はそろって薄っぺらで個性が無い。松下政経塾卒や公募で選ばれる自薦政治屋に個性と迫力を求めても無理かもしれないが、せめて自分がどんな人間であるかぐらいは国民に知らせてほしいものだ。それもネットの威力にすがるのではなく、国民との地道な対話によって。


副大臣や各種の委員長もたくさん出没するが、残念ながら国民から見れば〝どうせ首相のメッセンジャーボーイ〟か〝使い走りの小番頭〟くらいにしか見えない。地方議会はもっとひどい。議員に親類でも居ない限り、どんな議員が居るのか皆目わからない。活動報告をみても定型フォーマットをありきたりの言葉で埋めるだけで、斬新さに欠け、役所の職員のお膳立てが無ければまともな文章も書けない人だらけだ。



それでも与えられた権限は小さくなく、秘密裏に行う公費を使った海外旅行(視察)は分不相応のお年玉になっている。どこかの県の県議団が海外視察に法外な費用を使いマスコミの袋叩きに遭っているが、これとて僅かばかりの知性(狡さ)さえあれば隠し通すことも出来たのに、生来のわきの甘さが露見して、問題を大きくしてしまった。


団塊農耕派の住む市でも市議選が行われたが、定員数が多く、落選する人は2、3名だった。選挙公報を見て失礼ながら落選者を予測するとその通りになった。知的迫力の無い人を見つけるのは容易なのだ。ところで昔、〝自衛隊に入ろう〟という歌が流行ったが、〝市会議員になろう〟というパロディがあってもいい。〝誰でも成れるおいしい職業、それが市会議員…〟、そこまで揶揄したら鈍感な市議さんたちでも一念発起するかも。

(団塊農耕派)

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